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症候群(Syndrome)とは ▲ いくつかの徴候や症状が常に、または相前後して連続的に認められるが、その原因が不明の時、病名に準じたものとして用いられる医学用語。
病名 ▲ アメリカでは『Hallermann-Streiff Syndrome』、フランスを中心にヨーロッパでは『Francois dyscephalic Syndrome』と言われているが、MckusickはFrancois Syndromeは他のFrancois Syndromeと混同の危険性があるためHallermann-Streiff Syndromeの命名をすすめている。ハーラーマン ストライフ症候群・ハラーマン ストライフ症候群・ハーレマン ストライフ症候群・ハレルマン ストレフ症候群などと発音するらしいが、病名の語源が人名の為、正確な日本語に訳すのは難しい。
歴史 ▲ 1958年、Wilhelm Hallermann(1948)とEnrico Bernard Streiff(1950)がそれぞれ報告し、Francois,J.がまとめ本症候群の概念を確立。
1960年、日本では有馬氏らの報告以来26例の報告があり、1987年までに世界で90例以上、2007年現在では150例以上の報告があるとされています。
原因 ▲ 出生前要因による中・外胚葉性の異常と考えられ、常染色体遺伝病が疑われていますが、現在のところ原因は不明です。
1966年前後には常染色体優性遺伝を支持する声が多かったようですが、その根拠となった観測ケースのいくつかが近親婚であったことや、一卵性双生児においてその症状が一致しない例があったことから、1991年前後、これを否定する声があがりました。
主な症状 ▲ 小眼球症などの眼症状・特有顔貌(小さいつまんだ様な鼻・小さな顎)・頭蓋奇形・乏毛・低身長(単に背が低いというより全体的に見て小作りな体格)などが主徴とされ、症状の多くは先天性です。
眼の症状では、白内障・緑内障・視神経萎縮・網脈絡膜萎縮・眼球の異常運動などが多くみられ、その他にも、呼吸障害、歯牙・歯列の乱れ、骨格形成不全(奇形)、骨発育不全、骨粗鬆、皮膚の萎縮、臓器形成不全などをみることがありますが、これら全ての症状が揃わない症例も多くあります。
診断 ▲ 頭部に好発するとされる骨格などの症状(主に特有顔貌)・眼症状(主に小眼球)・低身長(※)・乏毛など、HSSの主徴とされる症状が先天的にみとめられる場合に、同じような症状を呈する他の疾患・症候群との鑑別をはかりながら診断が成される場合が殆どで、2008年現在ではHSSの診断における明確な検査方法や基準はありません。
また小児期に診断されるケースばかりではなく、大人になって後に診断を受けた方もいらっしゃいます。
※医学的にみる低身長とは、同年齢・同性別の平均と比べ、−2標準偏差以下をさします。
予防・治療 ▲ 2008年現在ではHSSに対する予防法・根治療法(病気そのものの完全治癒を目的とした治療法)は確立されておらず、主に対症療法(病気の根本原因の如何に関わらず、症状を抑えることを目的とした治療法)となります。
従ってHSSと診断を受けていても、発症症状には個人差がありますので、その状況や度合いによって治療方法・方針は各人異なります。
経過・予後 ▲ 眼に関しては(発症している症状やその度合いにもよると思いますが)外科的手術を施しても失明率が高いといわれています。
そのほか特に乳幼児期には摂食(嚥下)困難・呼吸困難をみる場合があり慎重な対処が必要ですが、現在では『HSSそのものが直接原因となって命を脅かす可能性は低い』という見方が多いと聞いています。
しかし同時に、不明な部分が多いこと、症例が少ないこと、また概念が確立されてまだ50年前後で前例が少ないことなどから、楽観視はすすめられないとも聞いており、発症している症状によっては、直接的、または間接的に生活や健康に大きな影響を与える可能性があることは否めません。
つまり… ▲ 見た目体が子供のように小さく、顔に好発するとされる骨格形成不全が発症していると双子のようにそっくりな(HSS特有とされる)顔立ちになる場合があります。ただし発症部位、程度、数は個人差が強いです。
そして症例が少なく、その症状が多岐分野に渡ることから、HSSについての詳細情報は稀少であり、またその定義づけも時代・文献によって異なるものがあります。例として、古くは知能・精神発達遅滞があるとされていましたが、現在ではそれは含まないとされているようです。
また女性の場合、妊娠・出産は不可能、もしくは困難と診断される場合もあるようです。
その他 ▲ たまに『HSSは難病ですか?』というご質問をいただきますが、HSSは厚生労働省が定める『特定疾患』には指定されていません。
一般的に『難病』といえば『治り難い病』という意味合いが強いと思いますが、医学的にみると明確に定義されておらず、日本では1972年に難病対策要綱(※PDFファイル)として定義されています。
※難病について詳しくは知るには『難病情報センター』というサイトがおすすめです。
※PDFファイル閲覧にはAcrobat readerなどのプラグインが必要です。
参考文献 及び知識提供 ▲ 日本臨床 45巻 春季臨時増刊号(1987)
産婦人科医師 I先生
眼科医師 K先生
他、今まで斑を診て下さった多くの先生方のご説明と図書館などの本より
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